CCK代表 モンセ・マリのバルセロナ便り Vol.6
復活祭のお菓子「ラ・モナ」



不定期にお届けしている「モンセ・マリのバルセロナ便り」。
今回のVol.6
は、vol.5と連続して、スペインの聖週間、復活祭(イースター)をご紹介します。

さて、そのスペインの聖週間、復活祭の簡単な説明についてはvol.5をご覧いただくとして、今回は復活祭に登場するお菓子についてレポートします。



カトリック行事のひとつ、聖週間は、キリストの復活を祝う復活祭の日曜日に最高の盛り上がりを見せます。この時期にヨーロッパを旅すると、様々な種類や大きさのチョコエッグが所狭しと並べられたケーキ店をよく目にします。この光景は、チョコエッグを買ってプレゼントする側にとっても、もらって食べる側にとっても、喜びと食欲をそそるものです。

スペインでは、ケーキの上に飾られたゆで卵、デコレーションが施された卵、チョコエッグといった卵を用いたお菓子は、復活のシンボルであり、新しい生命力であり、長年この行事の偉大な主人公となってきました。ただ、他の国々とは違い、卵はしばしば「ラ・モナ」のデコレーションの一要素にもなります。


「ラ・モナ」という名前の起源はアラビア語で、その名前から雌ザルに関係のあるものを想像する方もいらっしゃると思いますが、実際にはサルとは何の関係もない、リング状の典型的なパウンドケーキや復活祭のケーキのこと指し、洗礼に立ち会った名付け親が、復活祭の日に名付け子に贈ります。復活祭の日は、聖週間と同様、その年によって変わりますが、今年の復活祭は3月23日で、多種多様な形や味の何千何万という「ラ・モナ」が販売されました。
卵についてもう少し詳しく説明しますと、大昔から卵は豊かさや復活の象徴でした。世界中の様々な文化の中には、世界は卵から生まれたとする文化が数多くあります。まだ冷蔵庫というものが存在しなかった中世、卵を保存するために表面に鑞を塗ることは珍しいことではなく、ここから卵にデコレーションを施したり、プレゼントすることが始まりました。チョコエッグが登場したのは19世紀のヨーロッパで、それ以来、中に人形が入ったものや非常にかわいらしく飾り付けられたものなど、実に様々なチョコエッグが作られてきました。スペインでは、卵はよく「ラ・モナ」の飾り付けに使われますが、卵ではなく、ウサギやその他のチョコレート人形が飾られた「ラ・モナ」もあります。

日本ではバレンタインデーにチョコレートの売上が伸びますが、スペインではそれがクリスマスと復活祭の日曜日です。ただし、日本ではチョコレートを受け取るのは主に男性ですが、スペインではみんながその対象です。復活祭のチョコレートも乙なものです。是非お試し下さい。







関西カタルーニャセンターは、スペイン・カタルーニャ州政府議会により承認された公式センターです。

関西カタルーニャセンター
〒541-0059 大阪市中央区博労町3-1-8 チサンマンション心斎橋2番館403
Tel: 06-4704-4690  Fax: 06-6251-2063
(電話受付時間/月〜金曜日:13:00〜21:00/土曜日:13:00〜18:00)
E-mail: exosaka@osb.att.ne.jp