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Sant Jordi 2013 『世界本の日』記念 第8回 絵本翻訳コンテスト "el blanc i el negre" San Jordi 2013 Concurs de Traducció "el blanc i el negre" en català |
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多数のご応募ありがとうございました。 受賞者などの結果はこちらをご覧下さい。 最優秀賞作品はこちら 授賞式の様子はこちら |
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第8回絵本翻訳コンテスト審査結果 |
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Ens complau donar a conèixer les guanyadores del 8è Concurs de Traducció de Llibres Il.lustrats, convocat dins del marc de la celebració de Sant Jordi 2013. Moltes felicitats! | |||||||
第1位
久保山和佳さん/嶋田真美さん/槇村さおりさん/杉本とも代さん/佐々野寿子さん/浦見樹範さん/柴田幸裕さん/河出真美さん/渡辺牧さん/森田千恵さん/大上紀世さん/小村麻貴さん/森下嘉子さん/鈴木純子さん/小口ルミコさん/本多桃代さん/中尾しょうこさん/奥村真由美さん/平山幸乃さん/浅川朋美さん/木村有紀子さん
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小村 麻貴 訳
それからほかのものたちがうまれてくると ひかりはそれらすべてをつつみこみ あいしました ひかりはそれぞれのもののなかに すこしのじぶんのいのちとかがやきを えいえんにのこしました いろをあたえたのです
すべてのはじまりのとき ひかりが白いローブで わたしたちをつつむまえ もう闇がそんざいしていました たったひとりで 黒いマントをはおって
わたしは黒 夜のように強く コガネムシのように弱い 先に生まれたのだから わたしは白の兄だ
(P.6)
ぼくは白 昼みたいにちからづよくて ちょうちょうみたいにもろい あとに生まれたから ぼくは黒のおとうと
(P.7)
歩けるようになるとすぐ ぼくたちは 地球の肌のすみずみにひろがった
(P.8)
わたしはくだった 洞くつや深いところに そして水と岩とがちいさなおどろきを生む その大地の裂け目を満たした
(P.9)
ぼくはのぼった 高いところに そしていちばん高い山々の 雪のまんなかでねむった
(P.10)
わたしは夜に目をさまし 昼はねむっている しかしねむくないと 昼にでかけることもある 太陽をかくす黒い雨雲のなかで 弟といっしょにすごすため
(P.12)
ぼくは昼に動きまわるほうが好き 雲に乗りながら でもときどき 夜 月のてっぺんにのぼる 兄さんをひとりぼっちにしないようにね そしてぼくたち白と黒はいっしょにすごす
(P.15)
白をまとった たくさんの花たち 見て マーガレットを まんなかに黄色いろうそくを灯した カラーの花を
(P.16)
黒いかっこうをした たくさんの動物たち ねこやアザラシやアリを 見たことがないかい?
(P.18)
ぼくは羊飼いといっしょに暮らす もしその群れが子羊ならね
わたしも羊飼いとともに暮らす その群れにヤギがいるなら
(P.20)
弟もわたしも 人間のなかにいる わたしたちの肌がちがう色をしていることを きみは知らなかったかい? 黒い肌の人たちがいる そして白い肌の人たちもいる
(P.22)
人びとの髪の毛の茂みにも わたしたちは住んでいる わたしは人びとが若いとき 髪の毛を黒くぬる 弟は人びとが年をとると 髪の毛を白くかえる
わたしたちがだれなのか もうわかったね ここできみにひみつをはなそう じつはわたしたちがいちばん元気でいられるのは ふたりでうでを組んでいるときなのだ この白い紙に書かれている この黒い文字を見てる? チェスボードはわかるかな? なぜならわたしたち白と黒は おたがいにとても大切なそんざいだからだ 心から必要としあっているからなのだ 白と黒はツバメやペンギンのからだに しっかりと生きている そしてピアノのけんばんで トリルをかなでている
(P.26)
まだある 黒い石炭でいっぱいの 鉱山のおくも黒だ 長い電車をのみこむトンネル 小さなコーヒー豆 あまいクワの実のドレス きみはどこで黒を見つけた?
(P.27)
まだまだある かろやかに走るシマウマのパジャマも白と黒 きみはどこで手をつないでいる白と黒を見ただろう?
まだあるよ 霜やつめたい氷も白い アーモンドの花も そして砂糖や塩の結晶も白い きみはどこで白を見つけた?
さあ きみはもう白と黒がわかったよね ぼくたちを探して 色をぬって いっしょにあそぼう
(P.28)
あそぶためのきまり
白と黒であそぶために 絵かきたちはきまりをつくった
まずぼくたちをとなり同士におく それからこんどは片方の中にもう片方を入れる そうやってぼくたちのしんせきをつくる 灰色だ
そう ひとつの村からべつの村へとつづく 道路の色だ あるいはジャングルでホルンみたいになく ゾウの色 あるいは家のかたすみにかくれている ちいさなちいさなねずみの色
(P.30)
もうきみは白と黒で どうやってあそぶかわかったよね 白と黒をまぜあわせて どうやって灰色ができるのかも
でも白と黒のまぜかたによって こい灰色やうすい灰色があらわれる
この毛むくじゃらのクマで ぼくたちがどうやってそれをつくるかよーく見て 白と黒の分量が それぞれちがっているんだよ
(P.32)
絵かきたちはとても美しいものをえがく そしてそれに色をつける 色でいっぱいにする いちばん好きな色をそれぞれのばしょにぬっていく
きみもやってみて 絵かきみたいに 好きなものをかいて 好きなようにぬってごらん 白と黒で そのしんせきの灰色で そしてほかのいろんな色をつかって
備考: 当コンテストの目的はカタルーニャ語児童文学界の主要な作家を日本に紹介し、また、日本語への翻訳を奨励することを通じて、文化や世代間の交流を促進しようとするものです。 コンテスト主催者は、受賞作品が他の応募作品と比較して優秀な作品であったことを示すため、適切だと判断するメディアに受賞者の氏名および翻訳作品を公表、発表する権利を有します。当応募要項発表時点では予定されてはいないものの、応募者は当コンテスト応募に際して、将来的に自身の翻訳作品が出版される可能性があることをご了承ください。これらの条件を了承できない場合は、当コンテストへの参加をご遠慮いただきますようお願い申し上げます。 主催者もしくは出版社が受賞作品の出版を決定した場合、該当する著作権は翻訳者本人に帰属します。 主催者が受賞作品をインターネット上に公開した場合、これは第三者による日本語版の使用を許可するものではありません。受賞翻訳作品のいかなる違法な利用は法律によって罰せられます。 |
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Sant Jordi 2013 『世界本の日』記念 第8回 絵本翻訳コンテスト授賞式 第8回絵本翻訳コンテストの授賞式が、2013年12月8日(日)、関西カタルーニャセンター、日本スペイン文化経済交流センターEXTENSION主催のクリスマスパーティー会場にて行われました。 授賞式には、第1位の小村麻貴さん、第2位の中尾しょうこさん、第3位の森田千恵さん、奨励賞(優れたアイデアに対して)の鈴木純子さん、奨励賞(日本語表現の選び方に対して)の杉本とも代さんがご出席下さいました。
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関西カタルーニャセンターは、スペイン・カタルーニャ州政府議会により承認された公式センターです。 |
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関西カタルーニャセンター |
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