モンセ・マリのバルセロナ便り Vol.7
第50回 バルセロナ=シッチェス 国際クラシックカーラリー
「アウディ・グランプリ」



ここ数回、珍しく頻繁に更新している「モンセ・マリのバルセロナ便り」。
このペースを守れるよう、なんとか頑張りたいと思います。

さて、今回はガラリと趣向を変えて、毎年バルセロナ=シッチェス間で行われている、国際的なクラシックカーラリー「アウディ・グランプリ」をご紹介します。


去る3月30日、第50回バルセロナ=シッチェス・ラリーが開催され、バルセロナの街に1920年代の風景が再現されました。

バルセロナの街をパレードした150台の車はみな1925年以前に製造されたもので、見物客を1920年代へとタイムスリップさせるユニークな催しでした。


この年代物の車と、まるでそれが出場条件であるかのように20世紀初頭の衣装に身を包んだドライバーたちをこの目で見よう、また撮影しようと、何百人というクラシックカーファン、そして何千人という野次馬が通りという通りを埋め尽くしました。



車に乗ったドライバーや乗客の年齢層は幅広いものでしたが、みな熱い視線を浴び、過去へのタイムスリップに陶酔しているような表情を見せていました。



私が子どもの頃(もちろんウン十年前です)
学校へ通う子どもたちが着用していた
白と黒のストライプの上着です。
沿道からは「懐かしい」の言葉も聞かれました。


しかし、一方では、シッチェスまでの40キロ近い行程を走り切ることができるだろうかという不安も垣間見られました。

地中海沿いに位置するシッチェスは、国際映画祭が開催されることでも有名ですが、この15年間で人口が倍近くに急増し、スペインでもっとも物価の高い街へと変貌しました。

さて、このラリーは単なるひとつのラリーではなく、自動車メーカーのアウディが後援する数日間にわたる一連のイベントの一環として開催され、ラリー前日には走行する車の展示会が行われたり、参加者たちの晩餐会、またラリー当日の朝には、バルセロナ市役所が参加者にホットチョコレートを振る舞う、朝食会も開催されます。



このイベントには、毎年、時代物の素晴らしい車のコレクターたちが集まります。もちろん、スペイン国内にとどまらず、ポルトガル、ドイツ、フランス、イギリスなどのコレクターも参加しています。


写真でもご覧いただけますように、気品というものは、生まれながらに備わっているものなのでしょうが、風格というものは、時の流れのみが生み出すことのできるもののようです。
 








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